4年ほど前から、私には心に秘めて気になっているお店があったーー。
それは絶頂睡眠体験ができるヘッドスパ店『悟空の気持ち』である。
まずね、なんてキャッチーな名前なの。
ヘッドスパなんだもん、普通カタカナのおしゃれな名前つけちゃうよ？
このストレートな気取らないネーミングから技術や実力の自信を感じ取った。
そして、悟空といえば思い浮かぶのは西遊記の悟空。さらに悟空といえば金斗雲。
普段彼が乗り回している金斗雲は、やっぱり見た目通りにふわふわなのか～と想像させられる。
悟空はあのふわふわで、さぞ上質な睡眠を取っているに違いない。
当時のテレビでは、芸能人も予約取れないほどに大人気店と特集をされていた。
そんなに人気のヘッドスパとはいったいどんなものなのかと興味をそそられた私は、唯一の予約手段だという予約専用LINEアカウントを登録していたのだ。
さっそく予約を試みる
予約が取れないとのことだが、実際に自分で予約競争に挑んでみないことには私は認められない。
どうやら毎月2ヶ月先の月の予約が開始されている上に、250名程度の枠が用意されているよう。
皆が毎月の予約開始日に待機しているわけないだろうし、土日はとにかく平日なら予約できるやろ～と。
LINEにて予約日開始の連絡が来て、待ってましたとばかりに予約フォームへ。
え？！嘘じゃん・・・・！
もうそのスピード感はF1カーもびっくり。
カレンダーが数秒単位で埋まっていってて、そもそも私にはクリックすらできねぇ、、
と愕然としている瞬間に予約満員！
ガチガチのリアルに数分（確か２分とかだった）で予約が埋まってるやん！！！( ﾟдﾟ )
噂は本当だった、これはもう日にちが平日とか休日とかの問題じゃない。
ってかどんな回線を使ったら、こんなスピードで予約確保できるんや(笑)
この苦渋を舐めた経験から、私は”いつか絶対に絶頂睡眠体験をしてやるんだ”という熱い想いが募っていきます。
キャンセル空きというチャンスが訪れる
しかし、あまりの予約難易度の高さに予約への情熱は落ち着いていき、
「今回の募集枠 満席まで開始から○分○秒でした」という毎度の圧倒されるようなスピードの予約の埋まり具合を横目に日々を過ごしていました。
ここから数年が経過し、いつの間にか時代はwithコロナ。
もしかしたらこのご時世だし、予約取りやすくなっているんじゃ？と思ったものの、さすがは日本一予約が取れないヘッドスパと言われるだけあって、相変わらずとんでもないスピードで満席を叩き出している。
もはやこれは予約せずにキャンセル待ちを狙ったほうがいいかな？と思い始めてきた。
チャンスの女神は、情熱にほとばしっている時よりも冷静な時に微笑んでくれるものなのかもしれない。
この前、急に予定が空いた休日ができた。
予定がないお休みは、目が覚めたらお昼過ぎというグータラな私だが、この日は何故か8時に目が覚めたのだ。
そして不思議なことにふと”悟空のきもちのキャンセル出てたりしないかな？”と思い付き、調べてみた。
なんとちょうどいい時間にキャンセルが出ているっ・・・！！！
これ運命やろ。
すっかり忘れていたちょっといい感じだった人をふと思い出したら、なんと偶然街で出くわして、それが今の旦那です♥みたいなエピソード完成したやん。
予約を即ポチで、出かける準備してルンルンでお店へ向かいました。
お店へ向かっている途中、憧れていたものの正直、得体の知れない店であることに気が付きます。
周りに行った人を聞いたことがないような実態が掴めないお店に、女の子１人で行くんですから情報ととして安心材料が欲しいところです。
自分を守れるのは自分だけ！もちろんネットで情報を調べます。
ーーこの世界にない発想『睡眠用うどん』、『熟睡用たわし』ーー
あれ？知っている単語のはずなのに？？意味が分からない商品を販売している？？？
ここでビビリari.ちょっと怖くなってくる…
いや、まさか、とんでもない勧誘とかよもや危ないことはされないよね、、、？
緊張感が高まります。
相変わらずちょっと緊張しながら、お店に到着。
優しそうなお姉さんが出てきてくださったので、とりあえず一安心しました。
施術前にモールにあるお手洗いに行ったのですが、そこに「痴漢注意！怪しい人いたら教えて」なる旨のポスターが貼られていて、間違いなくそれがこの日一番怖かったです。笑
お手洗いも済ませ、再度お店に来店。
目の前に金色の大きい扉がドーン！！！その横の壁に並んでいる小さい金色の仏像たち！
思っていたよりもかなり派手な店内です。（調べたらこれは堂島店仕様みたいです）
こんなゴールド空間で私、寝られるかしら…？と不安になりました。
ゴールド空間でイスに座り、『絶頂睡眠を体験していただきます。』とお姉さんが説明をし始めてくれました。絶頂睡眠というワードが斬新なのですが、ここではスタンダードな単語なのです。
今回は、スタンダードコースの60分。
あぁ、そうか。私はこれから絶頂睡眠を経験できるのね。これは心して挑まないと。と再度緊張。
この緊張感の中で寝られるかしら、、でもせっかくなら寝たい。
ヘッドスパだから服装の着替えはないものと思っていたのですが、服にシワがついてはいけないからというご配慮から上下の着替えを貸してもらえます。
下はスラックスで、上はTシャツの半袖と長袖を選べるとのことでした。
ちょっと暖かくなってきたから半袖でもいいと迷ったものの、身体を温めた方が寝られるような気がして私は長袖を選択。（あ、真夏じゃないですよ。）
待ちに待ったあの重厚感のある金色の大きい扉からヘッドスパを行うゾーンへの入場です。
ここからは、絶頂睡眠体験をしている人もいらっしゃるとのことで、お姉さんの声も小さくなります。
それに合わせて、私も足音を気にして抜き足差し足になります。
外観のキンキーンとは打って変わって、中はプラネタリウムにきたかのような暗さ。
暗い部屋の壁には夢を見る前の見える映像を絵に描いたらこんな感じなんだろうか？と思える謎のウニョウニョ動く映像が所々でうごめいていて、ヒーリングミュージックのような音楽が音量小さめにかかっています。
そして、カーテンから中に入るブースへ入ると、左側に荷物置きのカゴ、中心にフカフカのリクライニングチェア、その後ろにお姉さんが座るイスとその足元にタイマーが置かれています。
どうやらタイマーで時間を管理しているようですね。音は鳴らないのかな？と不思議に思った記憶。
さっそく着替えを完了させ、マスクは付けたまま、さっそくリクライニングチェアへ座ります。
さあ！絶頂睡眠体験スタートです！！！
ドライヘッドスパ、印象としては想像よりもとてもソフトタッチです。
グーとツボを押すところは、まあまあ力を入れてくれている。よき。
ちゃんと鎖骨のリンパは押してながしてくれる～♪
あ、マッサージしてもらってる箇所を意識していたら、感覚がさえてきて寝られる気がしなくなってきた、これ寝られるんかな。。。
・・・
お姉さんの「終わりです～」との掛け声。
え、もう60分も時間経ったん！？！！？！
わぁ～私、たぶん寝てたんだね。時間をワープした感覚。
いや、まぁ寝るとは思ってたよ。私どこでも寝られるくらい眠リストだからね。
でも寝たって感覚とも違う。わ～不思議～！
そしてとても身体が軽い。ちゃんとマッサージはしてくれてたんやね！覚えてないけど(笑)
ちなみに最初に気なっていたタイマーは鳴りませんでした。
光か振動で時間来たことが分かる仕組みなのかな？これも不思議～！
またウニョウニョの絵がうごめく空間を通り、出口用の扉から外へ出ます。
ウォーターサーバー、くし、ドライやー、コテ、ヘアスプレーなど見た目を整えることができるお部屋へいきます。一通り見た目を直せるのは女子にはありがたいです。
ここでお姉さんとはお別れ。ありがとうございました！
アンケートを記載するようお願いされるので、もちろんきちんと回答します。
“どんな夢を見たか”と５いう項目があるも、私は夢は見てないな、、
『私たちは夢へのアプローチも目指している』とのことですが、目指す志、高しですね！
外部から意識のアプローチは可能なものなの？？と科学的な知見なしの私は不思議に思いますが、5感を刺激すれば、誘導は可能なんでしょうかね。
絶頂睡眠を体験してみて分かったこと
実際行ってみて、爆睡はしました。
だけど、絶頂睡眠とは何か正直よく分からんかった。。
ヘッドスパとしては、気持ちよかった。
終わった後、身体が軽くなって、心なしか顔も小さくなっていたのはとても嬉しかった。
だけどこれが上質な睡眠だったのかは実感はなかったかなぁ。
フワフワ～って感覚が数分続いている体感だった。
あの暗い空間で顔にタオル掛けてもらってマッサージしてもらったら、私に限らずほとんどの人が寝るやろうなという感じ。
私なんて、美容室のシャンプーでも寝れるんだから、そりゃ寝るよね。
睡眠不足で悩んでいる人が、リフレッシュにヘッドスパ～というならとても幸せかも。
眠りに関して悩んだことがないくらいに、眠るの得意なんで、いい経験させていただいたな～という気持ちです。
一番の気づきはその巧みな予約システムにありました！！
それが施術を受けた後に、次の予約が優先的にできるシステム！！！
帰る前に予約専用IDが書かれた紙がもらえて、お店のタブレットで次回の予約ができるとのこと。
1度訪れたことがある人は次の予約を好きに選べるから、常連客になると行きやすくなる。
↓
常連客が先に予約を入れているから、新規客は予約が取りにくくなる。
↓
すると、新規客は予約が取りにくいため、余計に行きたくなる。
常連客は優遇されて嬉しい、新規客の期待値は上がる、予約が取れないお店と話題も作れる、
なんて素晴らしい仕組みづくり・・・！
しかし、私は次の予約はしませんでした。
なぜなら、、、
私は睡眠には悩んでいないから！！！！
毎日快眠なんでね。お洋服や遊びの予定でお金がかさむお年頃の女の子には、毎回絶頂睡眠にお金をかけていられないのやと。
とはいえ、睡眠に悩みがある人には、リラックスして睡眠を取ることが出来る機会になるかもしれません。もしご興味があれば、ぜひ絶頂睡眠体験をしていただきたい。
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